「冬至」の日にはかぼちゃを食べる、柚子湯に入るという習わしが知られていますね。そもそも冬至とは何でしょうか?そしてかぼちゃや柚子湯の意味とは?今回はそんな冬至について掘り下げてみたいと思います。
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冬至とは?
一年でもっとも太陽高度が低くなる日
北半球で正午の太陽高度が1年でもっとも低くなるのが「冬至」です。いちばん夜が長く、昼が短い日です。二十四節気のひとつで、旧暦では暦を計算する起点となる大切な日でした。つまり、一年はこの日から始まると考えられていたのです。日が短くなるため、寒さはこのころからいちだんと厳しくなります。ちなみに、北半球で冬至の日は南半球ではちょうど「夏至」にあたります。
2017年の冬至はいつ?日の出、日の入りの時間は?
2017年の冬至は12月22日です。
西暦で冬至はたいてい22日になるのですが、4年に一度の閏年には21日になります(当てはまらない年もあります)。
2016年の冬至の日の出・日の入り予想時刻は以下のとおりです。
・札幌 出7:03 入16:03
・仙台 出6:50 入16:20
・東京 出6:47 入16:32
・名古屋 出6:57 入16:44
・大阪 出7:01 入16:51
・福岡 出7:19 入17:14
・那覇 出7:13 入17:43
(データ参照元:http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/)
一陽来復でハッピーになる?
古来中国では冬至を境に太陽の力が復活するという考えから、冬至の日を「一陽来復(いちようらいふく)」と呼びました。一陽来復とは、悪いことが続いたあと、やっと幸運がめぐってくること、また、冬が終わり、春がくることを言います。その日を境にしてだんだんと太陽の力が戻り、昼の時間が長くなる冬至は、これから運が上がってくる日だと考えられていたのです。
冬至に食べる食べ物
「ん」がつく食べ物で運気アップ
冬至の日にはかぼちゃや冬至粥(小豆粥)、こんにゃくなどを食べる習わしがあります。名前に「ん」のつく食べ物を食べると運が呼べると言われていて、「南瓜(なんきん=かぼちゃ)」「蓮根(れんこん)」「人参(にんじん)」「銀杏(ぎんなん)」「金柑(きんかん)」「寒天(かんてん)」「うどん」は、冬至の七種(ななくさ)と言われています。
かぼちゃの小豆煮(いとこ煮)
冬至にはかぼちゃを食べて無病息災を願います。かぼちゃは本来は夏が旬ですが、保存がきくので冬の栄養食として大事にされました。邪気を払うといわれている小豆を一緒に煮込んだ「いとこ煮」を作る地方もあります。かぼちゃにはβカロテンやビタミンEがたっぷりはいっているので、風邪の予防や、冷えの解消に効果的です。
かぼちゃのいとこ煮の作り方
材料(2人分)
・かぼちゃ 1/4個
・小豆 100g
[A]
・砂糖 大さじ2
・みりん 大さじ1
・しょうゆ 大さじ1
・塩 少々
①かぼちゃは種とわたをとり、皮をところどころむいて一口大に切る。
②小豆はたっぷりの水で一度ゆでこぼしてから、かぶるくらいの水で差し水をしながら弱火で柔らかくなるまで煮る。小豆に箸がささるくらいになったら火を止める。
③べつの鍋にかぼちゃとひたひたの水を入れて火にかける。煮立ったら②の小豆と[A]の調味料を入れて弱火にし、かぼちゃがやわらかくなるまで煮る。
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冬至と柚子湯
一陽来復に体を清める
冬至の日に柚子湯に入ると風邪をひかないとされて、柚子を浮かべたお風呂に入る習わしがあります。もともとは一年の始まりとされた冬至の日、一陽来復で春が始まる最初の日に体を清める意味もありました。また冬至と「湯治(とうじ)」、柚子と融通(融通がきくようになる)といった語呂合わせから来ているとも言われています。
風邪予防の効果は本当だった
柚子の効能としては、香りでリラックスするだけではなく、柚子の成分が血行を促進する働きをするため、体が温まります。また柚子など柑橘類の皮には空気中の殺菌作用もあり、風邪予防に有効なのです。クエン酸、ビタミンCなども多く含むため、乾燥して荒れがちな冬の肌もケアしてくれます。
柚子湯の入り方
柚子を輪切りや半分に切ってからガーゼなどの袋に入れて、袋ごとしぼったあとお風呂に浮かべます。皮にも有効成分があるので、絞り汁だけでなく、まるごとお風呂に入れるようにしましょう。もちろん、柚子をそのままいくつもお湯に浮かべてもOKです。
まとめ
一年で一番日が短くなる冬至。なんと太陽の力が復活する日だったのですね。そして風物詩であるかぼちゃや柚子湯には、季節に合わせて健康を守るというちゃんとした理由があったのです。冬至の日にきちんと栄養をつけて、体を清め、冬を乗り越えて元気に春を迎えたいですね。
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